Hearbvest

生産者の思いが
詰まった素材を主役に
パティシエが
心を込めて手作り。

　愛媛県松山市石手に店を構える「お菓子工房おち」は、素材にこだわり、県産の果物や野菜を使用したお菓子作りを続けています。地元の生産者が情熱を注いで育てた素材の魅力を伝えたい。そんな思いから誕生したのが「道後ロール」です。
　小さな子どもからお年寄りまで、誰もが食べやすいように保存料などの添加物を極力抑え、生地にはバターではなく低脂肪生クリームを使用し、カロリーを控えめにしています。しっとりとした口当たりでありながら、軽やかな食感に仕上げています。
　ラインアップは、「プレーン」、「いちご」、「瀬戸のはれひめ」、「ブルーベリー」、「キウイ」、「しまなみトマト」、「はだかんぼう（はだか麦）」、「しまなみレモン」、「チョコレート」、「抹茶」の10種類。素材はそれぞれジャムに加工し、白あんやわらび餅という和の素材と合わせることで独特の舌触りや食感を楽しめるようにアレンジしました。いずれのロールケーキも甘さ控えめの生クリームを一緒に巻くことで、食材がもつ味わいを引き立てています。

果実の風味を
白あんやわらび餅で
引き立てた
和洋折衷のおいしさ。

　愛媛県産素材を白あんやわらび餅と合わせているのは、素材の良さを生かすための工夫です。たとえば「はだかんぼう」は、はだか麦の押し麦を炊き込んで白あんと合わせ、プチプチとした食感が魅力の麦あんを作りました。さらに生地にもはだか麦粉を生地に使用して香ばしさを加えています。「瀬戸のはれひめ」は、果皮の弾けるような香りを生かすため、果皮と果汁を贅沢に使用したジャムを手作り。爽やかな酸味を白あんに閉じ込めました。また「プレーン」は、四国中央市にある「熊野養鶏」の朝どれ卵が主役。黄身の濃厚なおいしさが伝わるカスタードクリームを作り、生クリームと合わせてダブルクリームにしました。生地にはアーモンドダイスを練り込むことで、食感の違いを演出しています。
　一口頬張れば、豊かに広がる素材の香り。ふわふわの生地と、ねっとりとした白あん、柔らかいわらび餅の異なる食感が楽しく、片手に収まるサイズ感も相まって、つい二つ、三つと手が伸びる、食べ比べも魅力の一品です。