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富士山のように
大きく、美しい。
愛媛県八幡浜市で
栽培される貴重な柿。

　かんきつ栽培が盛んな愛媛県八幡浜市は、実は柿の名産地としても知られています。中でも市内の国木(くにぎ)・牛名(うじな)地区を中心に栽培されている「富士柿」は、園地や農家が限られているため、全国的に流通量が少なく、とても貴重な品種。美しい円すい形が富士山に似ていることが名前の由来です。
　代々柿農家を営む「丸京農園」では、先代から受け継いできた技術にさらに手を加えて、より大ぶりで甘く、形の良い「富士柿」を生産。500グラムを超える立派な果実をオリジナルブランド「媛富士」として出荷しています。
　「媛富士」は、他の柿と比べて、種がほとんどなく、ジューシーな果汁とまろやかな甘さが特長。同園は「繊維が少ないので、干し柿にしたときに口溶けよく仕上がります」と話します。ただ、温暖な気候と果実の大きさゆえ、カビや変色を防ぎながら乾燥させるのは難しいとされてきました。しかし同園は諦めることなく湿度の管理や乾燥方法などを研究し、ついに「ドライ媛富士」の商品化に成功しました。

美しい粉吹きと
しっとりとした
セミドライの食感は
新感覚スイーツのよう。

　一つ一つ手作業で収穫した「媛富士」は、丁寧に皮をむいて清潔なハウスで衛生的に丸干し。乾燥具合を見ながら手でやさしくもみ込むことで甘みを引き出します。さらに乾燥が進むと、果実の糖分が結晶化し、白い粉が表面に現れます。この美しい粉吹きは、生産者の丁寧な仕事の賜物。薄化粧をした「媛富士」は、いよいよ“嫁入り”を迎えます。
　砂糖を使用せず、じっくりと時間をかけて干し上げることで、果実そのものの甘さを最大限に高めた「ドライ媛富士」。上品な甘さとねっとりとした舌触りが特長です。少し水分を残し、セミドライの状態に仕上げているため、噛み締めるとジューシーな甘みが口いっぱいに広がり、まるで新しいスイーツを食べているような感覚に。干し柿のイメージを覆(くつがえ)すほどのリッチな味わいをお楽しみいただけます。